
最初に個人的な好みを言っておくと、ループ系の映画大好きです。
そもそも、ループ系の作品を手掛けようとする人は、SF好きで、謎解きが好きで、パズルが好きで、と物語を多面的(時間軸も含めて)に作り込む人が多いという印象ですので、面白い作品が多いのではないかと考えています。
今作品、「リバー、流れないでよ」は、風情、恋愛、コメディー、SF的要素の重ね合いが、唯一無二の映画になっていて、とっても良かったです。
作品情報
スタッフ | 監督:山口淳太 音楽:滝本晃司 |
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キャスト | 藤谷理子 永野宗典 角田貴志 酒井善史 諏訪雅 石田剛太 中川晴樹 土佐和成 鳥越裕貴 早織 |
あらすじ
京都府・貴船の老舗料理旅館ふじやの仲居ミコトは、ある日、貴船川のほとりにいたところ、お女将に呼ばれ仕事に戻る。しかし2分後、ミコトは再び貴船川のほとりに佇んでいた。他の仲居や番頭、観光客も、熱くならない熱燗や減らない料理に異変を感じ始めて……
「映画ナタリー」サイトから引用させていただきました
https://natalie.mu/eiga/film/192767
感想
とっても面白かったです。
いっつも、振り出しに戻って、階段を上ったり、下がったり、別のところに行ったりと、します。
普通、カットしそうなところですが、女優さんの表情の変化と、あの無駄に見えるようなカットが、逆に癖になってきます。
好きなシーンまとめ
・熱燗をつくりあげようとする従業員
・恋人役が結構後の方になって出てくる
・喧嘩したのに、仲直りして、喧嘩する前より関係性はよくなっている
・作家と編集者は、ずっと、プロットを練り続けている
・女優さんがかわいい
・「なんか、すっごい感じで元に戻るかと思っていました」「意外と普通なんですよ」「いやーははは」という平凡なシーン
・風呂に入った人の頭にシャンプーが特殊メイクで、泡に見えなくて笑える(後、よく鍛えられています)
・猟師の登場がよい
料理について
卵雑炊
これしかないかな、と。
美味しそうすぎます。
登場人物は、「一生食べ続けんの?これ。減らないんだけど」と言っていました。
時間は戻りますが、登場人物の感情、記憶は引き続かれていくため、かなり美味しくても、さすがに飽きてつらいでようね。
私は、お酒が好きなので、一生、酒が飲み続けれると考えると嬉しくはなりますが、そうもいきませんね。
料理についてのエピソード
雑炊の歴史は古く、平家伝説があった、安土桃山時代、室町時代にちらほらと文禄が残っているようです。
お米の歴史とイコールすると思われます。
野菜や肉類のだし汁と、お米をいれた雑炊は簡易で複雑な調理もいらず、栄養価も高く、身体も温まり、最も古い完全食品と言えそうです。
各地方により名物雑炊があるようです。
島根県は、もずく雑炊。
徳島県はそば粉雑炊。
岐阜県は鮎雑炊、などなど。
料理の再現性(★5つで私が判定しています)
料理の再現性 ★★★★★
お鍋をした後の出し汁にご飯を入れて、卵を落として、卵雑炊をした後は、日本では3人に2人はいるのではないでしょうか?(適当です。すみません)
それくらい、ポピュラーなものだと思います。
よって、出し汁と炊いたご飯があれば、すぐにできます。
私も書いてて、今、食べたくなりました。
簡単アレンジ
私がオーナーシェフをするレストランは、イタリアンですので、やっぱりここはイタリア料理っぽくしてみます。
簡単です。
卵を落とした雑炊に、スーパーで売っている粉チーズを入れてよく混ぜて、仕上げにオリーブオイルを入れて完成です。
もう、解説が終わってしまいました。
粉チーズでなくても適当なミックスチーズでもよいと思います。
最後に
とっても楽しくて面白い映画でした。
是非、最後まで観ていただきたいです。
最後のネタあかし、一致団結するところ(舞台でも面白そうな話です)面白かったです。
そして、京都の貴船という旅館を含めた景観の美しさ、レトロな雰囲気も、映画の雰囲気を作っています。
卵雑炊食べたくなってきました!
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